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2026/03/31

ダイカスト不良の原因が分からない理由②

―なぜ現場では「必要なデータ」が取られていないのかー

前回の記事では、ダイカスト不良の多くが
技術そのものではなく
「評価の進め方」
によって原因不明になっているケースが多い、
という話を書きました。

では次の疑問が出てきます。
なぜ現場では必要なデータが取られていないのでしょうか。

※ダイカスト評価でよくある進め方
多くのダイカスト現場では、評価は次のように進められます。

まず条件を変更してトライを行い、結果を確認します。
そして結果が思わしくない場合は、再度条件を変更して再トライします。

典型的な流れはこのようなものです。
・条件を変更する
・トライを行う
・結果を確認する
・再度条件を変更する
この方法自体は間違いではありません。
しかし、この進め方だけでは原因の整理が難しくなるケースがあります。

※見落とされている「もう一つの確認」
この評価の流れの中で、実は抜けていることがあります。
それは、『現象を測定すること』です。

多くの場合、評価で確認しているのは次のような内容です。
・製品の状態
・不良の有無
・外観や寸法
つまり『結果の確認』です。
しかしダイカスト工程では、結果の前にさまざまな現象が発生しています。

※ダイカスト工程は「現象の集合体」
ダイカスト工程では、次のような現象が同時に起きています。
・温度変化
・摩擦
・面圧
・潤滑状態
・アルミの侵入や付着

これらの現象が複雑に絡み合い、最終的に製品の品質へ影響します。
そのため『結果だけを見ていると、原因は整理できません。』

※なぜデータ取得が進まないのか
ではなぜ現場ではデータ取得が行われないのでしょうか。

これは決して現場が悪いわけではなく、多くの場合、仕組みの問題です。
例えば次のようなケースがあります。
・何を測定するべきか分からない
・測定方法が決まっていない
・評価設計が整理されていない
このような状況では、結果確認だけの評価になりやすくなります。

※もう一つの理由
もう一つ大きな理由があります。
それは「経験とノウハウで工程が成立している」ことです。

日本のダイカスト現場では
・経験
・勘
・長年のノウハウ
によって工程が安定しています。

これは日本の現場の大きな強みです。
しかしその反面、
トラブルが発生したときには『原因整理が難しくなる』
というケースもあります。

※Edge Creatorsのアプローチ
Edge Creatorsでは、このような問題に対して
まず『現象を数値化する』ことからスタートします。

つまり
・どの現象を確認するのか
・どのデータを取得するのか
・どの条件を比較するのか
などを整理した上で、評価を進めます。

そのうえで、『段階的にデータを取得しながら検証を行う』
ことで、原因不明だったトラブルを整理していきます。

まとめ
ダイカスト不良の原因が分からなくなるのは
技術が難しいからではありません。
多くの場合、
『現象を捉えるデータが無い』
ことが原因です。

そのため
・何を測るのか
・どう評価するのか
という、評価設計が非常に重要になります。

次回(第3話)
次回は
『ダイカスト工程で実際に何が起きているのか』
という視点から、不具合の原因について考えてみたいと思います。

ダイカスト不良の原因が分からない理由②

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